Framework Laptop 13 Core Ultra X7 358H搭載モデルのGPUクロック周波数制限現象
30秒でわかる内容解説
Framework Laptop 13のCore Ultra X7 358H搭載モデルで、内蔵グラフィックスのXe GPUクロックが負荷時に2500MHzではなく1850MHz付近に制限される現象が確認された。PL4によるスロットリングが発生しており、パッケージ電力の分配にも異常が見られる。環境によって動作が分かれるため、購入やアップデートを検討しているユーザーは動作条件を確認する必要がある。2026年9月20日にコミュニティで報告が始まり、カーネルやOSの違いで動作が分かれることが判明した。
負荷時の周波数低下と電力配分の不整合
Framework Laptop 13のCore Ultra X7 358H搭載モデルで、内蔵グラフィックスのXe GPUクロックが負荷時に2500MHzを超えず1850MHz付近に制限される現象が確認された。スロットリングの要因としてpl4が報告されており、これはBIOSまたはECが設定する電力制限を指す。CPUとGPUを同時に負荷かけた際のパッケージ電力が、CPU単独時より低くなる不自然な数値も観測された。
検証環境ではBIOS 03.02とEC sakura-3.0.2を搭載する。Ubuntu 24.04でstress-ng単独実行時は40Wの電力を消費しCPUは2.5GHzから3.4GHzで動作した。vkmark単独時は10Wから12WでGPUが2500MHzに達する。両方を同時に実行すると電力は15Wに低下し、CPUは2100MHz程度に落ち込む。
温度は60度から65度程度に収まっており、熱による周波数低下ではない。rp0_freqやmax_freqは2500と表示されるが、実際の動作周波数は1850MHz前後に留まる。PL1は33Wだが、負荷時は16Wから18Wに低下している。ファン最大回転でも現象は変わらず、カーネル7.0.0-31や7.2.6でもGPUは約1900MHzでスロットリングし続けた。
投稿開始からカーネル依存性の判明まで
2026年9月20日にFrameworkコミュニティで報告が始まり、翌21日から22日にかけて詳細な検証が相次いだ。投稿者はCyberpunk 2077をプレイした際、GPUが1850MHzを超えないことを記録した。最高でも1950MHz程度しか達しなかった。MesaのPPA kisakやGuC 70.55.3を搭載するUbuntu環境で現象が固定されている。
検証ではstress-ng単独実行時に40Wの電力を消費した。vkmarkとstress-ngを同時に実行すると、。カーネル7.2.5を搭載するFedora 44環境ではGPUが2500MHzを維持しており、現象は環境依存している。
vmark + stress-ng combined pulls less power than stress-ng alone, which makes no sense.
vkmarkとstress-ngを同時に実行すると、stress-ng単独時よりも少ない電力しか消費しない。これは不自然な数値だ。
Fedora版では並行実行しても38.5Wのピーク電力を記録した。GPUは90%から95%の負荷で2500MHzを維持し、CPU負荷は99%まで上昇した。持続電力は約25Wに収まっている。
Kubuntuでカーネル7.3-rc3を再検証した結果、Furmark単独時はパッケージ電力が28Wから29WでGPUは約1950MHzだった。Furmarkとstress-ngを同時に実行すると電力は32Wに達しPL1制限に達した。GPU周波数は約2000MHzに推移した。一部のツールが実際の周波数より高く表示している可能性も示唆された。
コミュニティの意見分かれとツール表示の検証
コミュニティの意見は現象を再現するユーザーとしないユーザーに分かれている。再現組はバグかBIOSやECの制限、パッケージ電力の分配異常を指摘する。非再現組は環境依存やツールの表示誤差を可能性として挙げている。tuned-ppdとthermaldを停止し、upstream linux-firmwareに切り替えたユーザーも同様の結果を得た。
nvtopを併用した測定では、Furmark実行時にGPUが2500MHzと表示された。これはシステム要件として報告される値であり、実際のクロックより高い数値を示す場合がある。rpe_freqは900、rpn_freqは100と低く設定されている。最大周波数設定を2500に書き込んでもcur_freqは2500を返すが、モニタリングでは1850MHzを超えない。
ゲームタイトルではCS2やControlで20Wから23Wの電力消費となりCPUは1500MHz、GPUは1550MHzに落ち込んだ。ファンはほぼ回転せず温度は60度から65度で推移した。PL1は33Wなので、いずれのGPUケースでも持続電力制限に達していない。これは電力がCPUとGPU間で正常に分配されていないことを示している。
PL4設定の不明と次世代カーネルでの解決展望
未確定の点はスロットリング要因のPL4がBIOSとECのどちらで設定されているかだ。GPUクロックの実際の上限が1850MHzか2500MHzかも検証が続けられている。環境依存の原因はカーネルバージョンやドライバーの組み合わせにある可能性が高い。Fedora 44とUbuntu 24.04で動作が分かれた理由が焦点になる。
今後はBIOSやECのアップデートによりPL4制限が変更されるか注目されている。カーネル7.2.5以降で安定動作しているユーザーもおり、ドライバー更新で解決する見込みだ。ツールによる表示誤差を除外するため、複数のベンチマークで同時測定する手法が推奨されている。Framework公式の対応状況次第で、ファームウェア更新が来月にも配信される可能性がある。
2026年9月22日現在、Fedora 44環境での動作確認が完了し、Ubuntu環境での詳細パラメータ解析が進んでいる。次世代カーネルやMesaバージョンのリリースに伴い、周波数制限の真因が特定される予定だ。
出典
- Is the XE GPU in the 358H limited to 1850mhz?(Framework Community)