Amazon Fireタブレット終了、新ブランド「Alexa Tablets」を10月14日より発売
25秒でわかる内容解説
Amazonは廉価タブレット「Fire」シリーズを終了し、新ブランド「Alexa Tablets」を3サイズ展開で発売する。15年以上続いたFire OS時代のGoogle Play非搭載問題を解消し、本格的なAndroid体験を提供する。高級感のあるアルミボディとAIアシスタント「Alexa+」を搭載する。10月14日より販売が開始され、ガジェット愛好家はアプリ互換性と新機能を早く試せるようになる。
円換算は1ドル=158.28円(2026年10月8日、欧州中央銀行の参考レート)による概算で、日本での販売価格とは異なる。
3サイズ展開と主要スペック
新シリーズは8インチ、11インチ、12インチの「Pro」の3モデルで構成される。フラッグシップの12 Proは12インチの3:2比率ディスプレイを搭載し、リフレッシュレートは120Hzに対応する。内部には4nmプロセスのMediaTek 8400チップと最大16GBのRAMを備える。
11インチモデルは2.5K解像度と90Hzリフレッシュレートを採用し、MediaTek 8189チップと8GB RAMを搭載する。最小サイズの8インチモデルは8.7インチ画面で4GB RAMと64GBストレージが標準仕様だ。外装はすべてアルミニウム製で、Fireシリーズの安価なプラスチックから一変した。
価格は229.99ドル(約3万6,400円)から549.99ドル(約8万7,100円)まで3段階で設定される。12 Proには光を反射しにくいnanomatte仕様(マット加工ディスプレイ)も存在し、通常版より50ドル(約7,910円)高い549.99ドル(約8万7,100円)から始まる。12 Proの標準版は8GB RAMと128GBストレージから始まり、nano版は16GB RAMと256GBストレージが最高仕様だ。
11インチモデルは64GBから128GBのストレージバリエーションを用意する。8インチモデルは4GB RAMと64GBストレージがベースで、8GB RAMと128GBストレージの上位版も存在する。
写真では12 Proモデルに専用キーボードとペンが装着されている。Pro Keyboardは149.99ドル(約2万3,700円)、Pro Penは89.99ドル(約1万4,200円)で別売りされる。
Fireタブレットからの転換と経緯
Fireタブレットは15年以上続いたが、Fire OS時代のGoogle Play非搭載が長年の課題だった。今回発売される新OSは公式名称を持たないカスタムAndroidで、スワイプ操作や通知バーなど標準的なAndroidの挙動を再現する。これによりYouTubeやGmail、Slackなどの主要アプリが利用可能になる。
OSの根幹にはAIアシスタント「Alexa+」が組み込まれる。ホーム画面左上のDynamic Tabウィジェット(コンテンツ再開表示ウィジェット)で再開位置を表示し、右下のスワイプでチャットインターフェースを呼び出せる。画面表示内容を認識するon-screen intelligence機能(画面上の情報を解析するAI機能)はオプトイン式で、視覚インジケーターで稼働状態を確認できる。
12 ProではKindleモード機能が追加され、電子書籍リーダーとしても使える。通知ミュート、ブルーライト低減、バッテリー20時間の拡張に加え、標準、Color Paper、Ink Paperの3つの表示プロファイルが選べる。開発責任者のPanay氏は設計の経緯をこう語る。
12 Proの背面には筆記体の「Alexa」というロゴがエッチングされる。8インチと11インチにはAmazonのスマイルロゴが採用されている。
The team literally took two years to redesign our entire tablet lineup.
チームは文字通り2年間、タブレットラインアップ全体の設計を一新した。
実機体験と評価ポイント
12 Proの厚さは6.5mmで、iPad ProやGalaxy Tabと同等のプレミアム感を持つ。ベンチマーク結果は今後のGeekbench 7テストに依存するが、AmazonはCPU性能が約3倍、グラフィックスが約9倍向上すると主張する。実機操作ではAndroidの応答は滑らかだった。
ただしAlexa+の応答速度はデモ会場のホテルWi-Fiが低速だったため未確認だ。12 Proには4基のDolby Atmosスピーカーと電源ボタン内蔵の指紋認証を搭載する。カメラは背面13MP、前面8MPで、動画視聴時は最大16時間のバッテリー駆動をサポートする。
Wi-Fi 6Eにも対応し、安定したネットワーク接続を保つ。Nanomatte仕様は直射日光下でも反射が抑えられ、色味は通常版より抑えられるが見やすい。
下の画像はnanomatte仕様と通常版の比較だ。マット加工版は直射日光下でも反射が抑えられ、色味は通常版よりやや抑えられるが視認性は高い。
日本での展開と今後の予定
Alexa Tabletsは2026年10月14日より販売が開始される。Fireタブレットシリーズは新モデルの開発を終了するが、セキュリティアップデートは継続して提供される。具体的なサポート終了時期は明言されていない。
Alexa+の実際の応答速度や、他社タブレットとの性能比較については今後のテスト待ちだ。Fireタブレットを現在使用中のユーザーは、動作に問題がなければ使い続けたり他者に譲ったりできる。Amazonは環境回収や寄付を推奨している。
新モデルはすべての点でFireシリーズを上回るが、既存端末の寿命を全うすることも視野に入れている。子供向けバージョンも用意され、ソフトバンプケースとスタンド付きハードケースのオプションが選べる。11インチモデルはアメジストと抹茶色のアルミボディが選べる。
8インチモデルはロゼットとティール色のバリエーションを追加する。Panay氏は400ドル(約6万3,300円)から500ドル(約7万9,100円)帯でこれほど強力なデバイスを作れるとは考えていなかったと振り返る。