CorsairがGPUコネクタ焼け対策のPinProtect機能を搭載した1200W電源RM1200eを発表
25秒でわかる内容解説
Corsairが最新のGPU用電源コネクタの焼け対策を強化した1200W電源「RM1200e」を2026年10月25日に発表した。各端子の電流を個別に監視し、過負荷時にGPUへの給電を制限する新機能を搭載している。高消費電力のグラフィックカードを搭載するPCビルダーにとって、コネクタの損傷リスクを事前に防げる利点がある。80 PLUS Platinum認証を取得し、10年保証付きで204.99ドル(約3万2,100円)から提供される。
円換算は1ドル=156.8円(2026年10月23日、欧州中央銀行の参考レート)による概算で、日本での販売価格とは異なる。
各ピン単位で電流を監視するPinProtect OCP
新製品の最大の特徴は、GPU電源コネクタである12V-2x6(最新のGPU用電源コネクタ規格)の各ピンで流れる電流をリアルタイムで監視するPinProtect OCP機能だ。
端子ごとの電流バランスを常に見張り、特定のピンが安全閾値を超えるとセンスワイヤーの状態を変更してGPUへの供給電力を制限する。 設定は不要で電源を入れるだけで自動的に動作するPlug-and-Play仕様となっている。過電流を検知するとGPUの電源が落ち、モニター画面が黒くなる仕組みだ。
If the current on any pin exceeds the safety threshold, PinProtect will limit power to the GPU and turn it off, leaving users with a black screen.
特定のピンの電流が安全な範囲を超えると、PinProtectはGPUへの給電を制限し、電源をオフにしてユーザーに黒画面を残す。
下の画像はPinProtect機能によってGPUの給電が停止する瞬間を捉えている。1200W出力の80 PLUS Platinum認証電源RM1200eは、2025年型モデルの後継としてフルモジュール設計を採用している。コンパクトな筐体に収まりつつ、105°C定格の日本製コンデンサを内部に配置している。
さらに最新のATX 3.1とPCIe 5.1の認証を取得しており、最大89%の変換効率を実現している。冷却ファンは負荷に応じて回転数を制御するZERO RPM Modeにも対応している。
端子ごとの不均一な電力供給を補正する設計思想
最新のグラフィックカードは消費電力が増加しており、電源コネクタの焼けが頻発している。
これはコネクタ内の複数の端子に偏って電流が流れることで、局部発熱が発生するのが主な原因だ。Corsairは従来の電源がコネクタ全体の平均電流しか管理していなかった点を改善し、ピン単位での監視を可能にした。過電流時にGPUへの給電を制限するだけで、コネクタ内部の金属端子が溶けるのを防げる。
完全な修復策ではないが、焼損に至る前の早期遮断によって部品寿命を延ばすことを目的としている。ユーザーはPinProtect作動後も定期的にコネクタの損傷点検を行う必要がある。2025年型モデルから受け継がれたフルモジュール設計は、自作PC組立時の配線整理を容易にしている。
10年保証とカラーバリエーション、未発表の数値
発表直後のコミュニティでは、PinProtect作動までの時間や電流の安全閾値が明記されていない点が指摘されている。
Corsairは具体的な数値を現時点で公開していないため、動作の精密さは今後の実測結果に依存する。 製品はブラックとホワイトの2色展開となり、MSRPは204.99ドル(約3万2,100円)に設定されている。10年間の保証が付くため、長期的な使用におけるコストパフォーマンスは高い。フルモジュールケーブルの付属やコンパクトな筐体設計は、小型PCケースへの搭載を想定している。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 出力 | 1200W |
| 認証 | 80 PLUS Platinum / ATX 3.1 / PCIe 5.1 |
| PinProtect OCP | 各ピン単位電流監視 |
| 保証 | 10年 |
| MSRP | 204.99ドル(約3万2,100円) |
電源ユニットの交換頻度が減るため、自作派には嬉しい仕様だ。CorsairはPinProtectが過電流を検知すると、単に電源を切るだけでなく、センスワイヤーの状態を調整して電力を段階的に制限する柔軟性も持っている。コネクタ焼け対策が標準搭載されたのは業界初となるため、同等の性能を持つ競合他社の動向も注目される。
日本製コンデンサの採用と日本市場での展開見通し
RM1200eはコンパクトな筐体の中に、105°C定格の日本製コンデンサを採用している。
高温環境下でも安定した電源供給を維持するために、信頼性の高い部品を内部に配置した設計だ。Corsairは、105°C定格の日本製コンデンサを採用すると説明している。日本市場での発売日や希望小売価格は現時点で未発表となっている。Corsairの日本法人からのアナウンス待ちだが、北米での204.99ドル(約3万2,100円)という価格を基に、円相場次第では手頃な価格帯で提供される可能性がある。
最新のGPUが普及するにつれ、本製品の需要は増加すると見られる。電源の静音性能はZERO RPM Modeにより低負荷時で無音状態を保つ。フルモジュール式であるため、不要なケーブルを筐体外に出さず、風通しを改善できる。年内の日本市場への投入が期待される。
用語の注釈
- 12V-2x6
- 消費電力の大きいGPUに電力を供給するための電源コネクタ規格。端子を分割して発熱を抑え、コネクタ焼け対策に有効である。(参考:12V-2x6コネクタとは?曲げ方・端子の遊び・正しい挿し方を初心 ...)