· 自作PC

VectoTech V-CoreとOrico TB5のThunderbolt 5ドックを比較テスト

25秒でわかる内容解説

Tom's Hardwareは2026年9月28日、400ドル(約6万2,800円)未満のThunderbolt 5ドック2機種を比較テストした。VectoTech V-CoreとOrico TB5はどちらも2.5 GbE LANと内蔵M.2スロットを備える。テスト結果からOrico TB5が筐体素材やストレージ速度で優位であることが判明した。自作PCユーザーはドックの接続性や拡張性を確認できる。

円換算は1ドル=156.88円(2026年9月28日、欧州中央銀行の参考レート)による概算で、日本での販売価格とは異なる。

価格帯とストレージ速度のテスト結果

VectoTech V-Coreは349ドル(約5万4,800円)、Orico TB5は399ドル(約6万2,600円)で位置する。両製品は400ドル(約6万2,800円)未満のサブカテゴリに参入したThunderbolt 5ドックである。

V-Coreは筐体がほぼプラスチック製である。一方TB5は厚みのあるアルミニウム筐体を採用している。プラスチック筐体のV-Coreは長時間使用時の熱こもりが長期的な懸念材料となっている。

M.2スロットのアクセス性はTB5が上回る。V-Coreはプラスチック製クリップ式であるが、TB5は爪で外せる磁気式カバーだ。TB5のカバーは移動時にもしっかり固定される。

主要仕様比較
項目VectoTech V-CoreOrico TB5
価格$349(約5万4,800円)$399(約6万2,600円)
筐体素材ほぼプラスチック厚みのあるアルミニウム
M.2スロット固定プラスチッククリップ磁気式カバー
ネイティブビデオポートなしHDMIとDisplayPort
シーケンシャル読み速度5,371.96 MBps5,745.11 MBps
シーケンシャル書き速度4,083.95 MBps4,335.56 MBps
LAN最大速度約2,300 Mbps約2,300 Mbps

ストレージ速度のテストではV-Coreが最下位圏だった。シーケンシャル読み書き速度はそれぞれ5,371.96 MBps、4,083.95 MBpsである。TB5は読み書きでそれぞれ5,745.11 MBps、4,335.56 MBpsを記録した。

2.5 GbE LANテストでは両製品とも約2,300 Mbpsに達した。TCP/IPオーバーヘッドを考慮すると妥当な値となる。V-CoreはネイティブのHDMIとDisplayPortを欠く。TB5はコンパクトながら両ポートを搭載している。ネイティブはドック本体に直接搭載されたビデオ出力ポートを指す。

筐体設計と内部冷却構造

V-Coreは伝統的なキャンディバー形状を採用する。機の上に平らに置く設計である。筐体を開くと内部冷却ファンの他に大型の黒いアルミヒートシンクが確認できる。

ヒートシンクを外すと最大8TBの2280 SSDに対応するM.2スロットが現れる。V-CoreはSSDを固定する際に小さな回転式プラスチッククリップを使用する。

TB5はアルミニウム筐体の右左に換気口を設ける。前面と背面のファシアはプラスチック製である。ポート配置はTB5の方がUSBとビデオ出力のバランスが良い。

V-Coreの前面にはThunderbolt 5アップストリームとダウンストリーム、USB-A、SDカードリーダー、オーディオジャックが並ぶ。背面には追加のUSB-Aポートと2.5GbE LAN、240W電源ポートが配置される。TB5の前面には3つのUSB-AポートとThunderbolt 5ダウンストリーム、SDとmicroSDカードリーダーがある。

背面にはThunderbolt 5アップストリームとダウンストリーム、HDMI、DisplayPort、2.5GbE LANが収まる。V-Coreのヒートシンクは2本のネジで固定される。TB5の内部にも冷却ファンが搭載されている。

両製品ともThunderbolt 5ドック特有の発熱を放熱構造で抑える設計だ。

多様なデバイス接続テスト

V-Coreのテストでは49インチWQHDモニターを240Hzで接続した。Windows 11とmacOS 27のPCでネイティブ接続とUSB-C変換アダプター両方で動作確認した。

The Thunderbolt 5 market is starting to heat up, as we’re seeing more players enter the increasingly crowded field.

Thunderbolt 5市場は加熱しており、より多くのメーカーが参入している。

TB5はUSB-C、DisplayPort、HDMIの各接続でテストした。両ドックともマウスやキーボード、iPhone Air、USBフラッシュドライブを問題なく認識した。

ポータブルモニターやDJI Mini 5 Proドローンも接続した。TP-Link Deco BE63ネットワーク上で2.5GbE LANの速度測定を実施した。両製品とも負荷をかけた際に変なエラーやスロットリングは発生しなかった。ただしV-Coreは筐体温度が非常に高くなった。写真ではVectoTech V-CoreとOrico TB5の外観比較が示されている。

VectoTech V-Core vs Orico TB5
VectoTech V-CoreとOrico TB5の外観比較(出典:Tom's Hardware)

内部ファンは機能しているが、プラスチック筐体での長期使用時の熱影響は今後の課題である。

市場競争と今後の展開

2026年9月28日現在、VectoTech V-CoreはAmazonで349ドル(約5万4,800円)、Orico TB5は399ドル(約6万2,600円)で販売されている。50ドル(約7,840円)の価格差は安い方を選ぶ理由になる。

しかしポートの数や転送速度、筐体の質感を考慮するとTB5の方に分がある。Thunderbolt 5ドック市場は参入メーカーが増えており競争が激化している。

今後は400ドル(約6万2,800円)未満のサブカテゴリにさらに新製品が投入される見込みである。ユーザーは価格と機能のバランスを比較する必要がある。TB5はU GREEN Revodock MaxiDokに次ぐ読み書き速度を記録した。VectoTech V-Coreはシーケンシャル転送で最下位圏に留まった。

最新のテストデータは2026年9月28日にTom's Hardwareから公開された。

用語の注釈

ネイティブ
特定のシステムやコントローラに直接接続され、中継を介さずに動作する状態を指す。(参考:ネイティブ - Wikipedia)

出典