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ElmorLabs PMD2Xが12V-2×6配線別モニタリングと音響アラームを搭載して発売

30秒でわかる内容解説

ElmorLabsは自作PC向け電源管理デバイス「PMD2」の最新モデル「PMD2X」を2026年10月1日に発売した。最新のハイエンドGPUに対応する12VHPWRコネクタの配線ごとの電流、電力、電圧を個別に計測できる点が最大の変更点だ。ソフトウェア側で個別配線の過電流時にブザーを鳴らす設定が可能になり、冷却ファンシールドの代わりとしても機能する。ハードウェアレベルでの電源監視を日常使いのPCでも安心できるよう改良されている。自作PCユーザーは電源ケーブルの接続状態や負荷変動をリアルタイムで確認できる。

円換算は1ドル=157.98円(2026年10月1日、欧州中央銀行の参考レート)による概算で、日本での販売価格とは異なる。

配線別計測と高精度モニタリング

従来モデルが個別チャンネルの電源状況を表示してきたのに対し、PMD2Xでは12V-2×6コネクタ内部の配線ごとの計測が追加された。最新のGPU電源規格である12VHPWRコネクタ(PCIe 5.0およびATX 3.0対応)は12V-2×6バージョンとして最大51Aの連続負荷に対応しており、配線ごとの電流と電圧、電力をOLED画面で確認できる。USB Type-Cポートを介してデータログやオシロスコープ機能の拡張も可能だ。

これにより、電源の瞬時変動を波形として捉えられる。

設定画面では平均化機能や過電流保護(OCP)の閾値調整ができる。ソフトウェア側で個別配線が最大許容値を超えた際にブザーを鳴らすアラームを登録できるため、GPUの電源ケーブル接続不良や負荷急増を音で検知できる。筐体寸法は幅145mm、高さ120mm、奥行き28mmのサイズで、アクリルケースにPCBを組み込んだ構造だ。電圧の最大誤差は12V環境で±0.1V、電流の最大誤差は10A環境で±0.5Aと高精度に保たれている。

12VHPWRコネクタの計測項目は電流、電力、電圧の三つだ。OLED画面は全体の消費電力表示やチャンネルごとの数値切り替えに対応している。CPU電源供給用のEPS 8ピンが2系統、GPU電源供給用のPCIE 8ピンが3系統も搭載し、各28Aおよび27Aまでの連続負荷に対応する。

PMD2Xの筐体とOLED画面
PMD2Xの筐体とOLED画面(出典:TechPowerUp)
PMD2Xの主な計測仕様
項目値
筐体寸法145 x 120 x 28 mm
12VHPWR最大負荷51 A
電圧誤差±0.1 V
電流誤差±0.5 A
販売価格109 USD

無線化対応と端子仕様の拡張

PMDシリーズはハードウェアレベルで電源をモニタリングし、オーバークロック愛好家に長年愛用されてきた。PMD2Xはその系譜を継ぎつつ、無線接続に対応するSeeed Studio XIAOボードとの互換性を新たに備えた。2×7 Pinソケットを備えるため、XIAOボードを接続すれば無線通信が可能になる。2×7 PinソケットはSeeed Studio XIAOボード用であり、これを取り付けることでデバイスの無線化が実現する。

ただしワイヤレス環境の構築には追加の設定作業が必要であり、完成度については資料から明確な記述がない。元々ハードコアなオーバークロックや細かな調整を目的に設計されたデバイスだが、アラーム機能と無線化により日常使いのPCにおける安全装置としての性格も強まった。ATX 24ピンプレーンコネクタ側は12Vで14A、5Vで25A、待機時電源の5VSBで5A、常時供給の3V3で25Aの計測に対応している。

ファームウェアはUSB経由でアップデート可能であり、機能の追加や修正が受けられる。メニュー項目には平均化機能があり、ノイズの多い電源環境でも安定した数値表示が期待できる。OCP(過電流保護)の閾値も設定可能だ。

実用性とアラーム機能の評価

発売直後のコミュニティでの反応は特に記録されていないが、機能面からは実用性が読み取れる。12VHPWRコネクタの配線別モニタリングにより、従来の8ピン変換ケーブルやシールドケーブルの代わりとして使える。個別配線の過電流アラームを設定すれば、ケーブルの接触不良やGPUの急激なピーク負荷を事前に検知できる。

12V-2×6コネクタの最大許容値を超えた配線に対してアラームを作動させる仕組みは、クーラーマスター製GPUシールドと同等の役割を果たす。ハードウェアレベルで電源の異常を検知し、音で警告するため、ディスプレイの数値を見逃しやすい環境でも対応できる。アラームの音は内蔵ブザーから出力されるため、PCケース内でも聞き取りやすい。

個別配線のしきい値をソフトウェアで設定できるため、GPUモデルごとの許容電流に合わせて調整可能だ。過電流保護の閾値もメニューから変更できる。

日本市場での展開と今後の予定

日本国内での発売日や定価は資料に記載がない。公式オンラインストアでの販売価格は109ドル(約1万7,200円)だ。無線機能の実装にはSeeed Studio XIAOボードの追加が必要であり、日常使いとしての安定性も資料からは明確でない。今後はXIAOボードとの組み合わせ例や、ソフトウェアのアップデート内容が公開される見込みだ。

筐体の奥行きは28mmと薄型設計である。アクリルケースとPCBを組み合わせた構造は自作PCケース内の配線スペースに影響が少ない。12VHPWRコネクタは12V-2×6バージョンとして最大51Aの連続負荷に対応する。2026年10月1日に発売されたPMD2Xは、12V-2×6コネクタの配線別モニタリングと過電流アラーム機能を搭載した電源監視デバイスとして出荷されている。

公式ストアでの販売は継続しており、今後のファームウェア更新により計測項目の拡張が予定されている。

用語の注釈

12VHPWR
最新のハイエンドGPUに対応するPCIe 5.0およびATX 3.0準拠の電源コネクタ規格である。(参考:12VHPWRコネクタとは?PCIeに代わる高性能GPU用のコネクタ)

出典