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KIOXIA製PCIe 5.0 SSD「EXCERIA G3 4 TB」のテスト結果と実使用イメージ

25秒でわかる内容解説

KIOXIAが2026年6月に発表したPCIe 5.0対応SSD「EXCERIA G3 4 TB」の性能が独立メディアによって検証された。最大読み取り速度は10.000 MB/s、最大書き込み速度は9.600 MB/sに達する。連続書き込みでは約814 GB以降で速度が278,67 MB/sまで低下する。QLC NANDを採用した結果であり、主に読み取りが中心の用途に適している。自作PCのストレージ選定の参考になる実測データが公開されている。

円換算は1ユーロ=177.33円(2026年10月12日、欧州中央銀行の参考レート)による概算で、日本での販売価格とは異なる。

最大10.000 MB/sの読み取りと書き込みの特性

本製品はPCIe 5.0 x4とNVMe 2.0cに対応するM.2 2280タイプのSSDである。BiCS8 QLC NANDを内蔵しており、QLCは1セルあたり4ビットのデータを記録する方式だ。メーカー仕様では最大読み取りが10.000 MB/s、最大書き込みが9.600 MB/sと記載されている。実測では1 MiBの連続読み取りで10.500 MB/sを記録した。

書き込み性能は条件によって変動する。Q32T1の連続書き込みで7.412 MB/sを計測した。だが、長い書き込みテストでは約814 GB以降に速度が278,67 MB/sまで低下した。この値はほぼ空の状態での測定値であり、充填率によって範囲が変わる可能性がある。

温度特性も確認された。テスト中の最高温度は81°Cに達した。ストリーミングテストでは422回の熱制御インクリメントが記録されている。冷却対策が必要な高負荷環境での使用が想定される。

4 KiBのランダム読み書きは最大1.450.000 IOPSと指定されている。IOPSは1秒あたりの入出力処理回数を示す指標だ。テストはIntel Core Ultra 7 270K-PlusとMSI MEG Z890 ACEで行われた。Windows 11環境でNVMe 2.0cの接続が確認されている。

保証書き込み量は2.400 TBWで、保証期間は最大5年だ。TBWはSSDに書き込める合計容量の目安になる。保証は購入日から5年経過するか、寿命が0%に達するかの早い方で終了する。テストは直接のファイルE/Oと非圧縮データで行われ、Windowsの書き込みキャッシュはオフに設定された。

EXCERIA G3 4 TBモデルの仕様
項目4 TBモデル
シーケンシャル読み取り10.000 MB/s
シーケンシャル書き込み9.600 MB/s
ランダム読み書き1.450.000 IOPS
保証書き込み量2.400 TBW
保証期間最大5年

QLC採用と冷却設計の意図

KIOXIAは2019年に東芝メモリから商号を変更した日本企業である。独自にNANDフラッシュメモリを開発しているため、部品調達とコスト管理に強みを持つ。本製品はPCIe 5.0入門モデルとして位置づけられている。

KIOXIA positioniert die EXCERIA G3 als preisorientierten Einstieg in die fünfte PCIe-Generation.

KIOXIAはEXCERIA G3をPCIe 5世代への価格重視の入門モデルとして位置づけている。

外観は黒とオレンジの配色で包装されている。本体には大型の冷却ファンやヒートシンクが同梱されていない。写真では箱の前面が示されている。サイズは最大80,15×22,15×2,38 mmだ。

薄型設計の代わりにラベルが放熱を補助する。表面には警告のアイコンが印刷されている。基板は青色で、上面は黒いラベルで覆われている。下の画像は表面のラベル部分だ。

SSD表面のラベル。黒を基調としたデザインで放熱を補助する構造だ。
SSD表面のラベル。黒を基調としたデザインで放熱を補助する構造だ。(出典:Igor's Lab)

裏面には型番LVC10Z004Tと電源電圧3,3 V、ファームウェアEVFAWR.0が記載されている。下の画像は裏面の基板状態を示している。 アクティブ時の典型消費電力は6,4 Wだ。待機時の消費電力は50 mWから5 mWの範囲に入る。

SSD裏面の基板と型番ラベル。ファームウェアバージョンが明記されている。
SSD裏面の基板と型番ラベル。ファームウェアバージョンが明記されている。(出典:Igor's Lab)

Host Memory Bufferもサポートしており、システムメモリの一部をSSDのキャッシュとして利用する。箱の裏面にはNVMe 2.0cとBiCS-FLASHのロゴが記載されている。2025年12月に日本と欧州で発表され、2026年1月から1 TBと2 TBモデルが段階的に発売された。

4 TBモデルは同年6月に正式発表された。保証の条件はパッケージの裏面に明記されている。5年保証はSSD Utilityで残寿命が0%に達するまでと条件が並記されている。製品の信頼性を数値で示すMTTFは1,5 Mio. 時間とされる。写真では箱の前面に主要な仕様とPCIe 5.0のロゴが記載されている。

箱の前面。主要な仕様とPCIe 5.0のロゴが記載されている。
箱の前面。主要な仕様とPCIe 5.0のロゴが記載されている。(出典:Igor's Lab)

動画編集プロファイルでの挙動

8K30の動画プロファイルテストでは読み書きの特性が明確になった。書き込みの中央値は331,99 MB/sで、68,73%のアクセスが時間制限を超えた。Apple ProRes 4444 XQのデータ転送を模した厳格な検証だ。読み取りは中央値8.356,58 MB/sと高速だが、2,91%のアクセスが制限を超えている。

動画プロファイルでは温度上昇と書き込み速度の低下が近いタイミングで発生した。ストリーミングテストでは大きな速度低下が熱制御の前に起きている。温度が低下の主因とは断定できないが、連続書き込み後の性能維持には注意が必要だ。

実使用での評価は読み取り中心なら有利だ。合成ベンチマークでは高い転送率を示すが、小さなファイルやメタデータの処理はホスト側の負荷に影響される。他のSSDとの直接比較は行われていないため、相対的な順位は不明だ。

テスト環境の室温は21°Cに設定された。メインボードのシールドプレートは装着した状態で測定された。ファームウェアはEVFAWR.0を使用し、ReTRIMとアイドルガーベジコレクションが実行された。メカニックエラーは記録されなかった。

日本市場での発売計画と価格

KIOXIAは日本法人を通じて2025年12月にシリーズを発表した。1 TBと2 TBモデルは2026年1月以降に段階的に発売された。4 TBモデルは同年6月16日に正式に告知された。日本での販売開始は7月初旬と見込まれている。

ドイツ市場の状況を見ると、2026年10月9日時点で確実な販売在庫は確認できなかった。記事執筆者は400〜430ユーロ(約7万900〜7万6,300円)を想定価格と推測している。比較対象としてLexar NM790が477,99ユーロ(約848万円)、WD_BLACK SN850Xが529,99ユーロ(約940万円)で記録されている。

日本での定価や在庫状況は資料では明記されていない。10月13日現在、4 TBモデルの実勢価格や販売開始日は未確定だ。メーカーの発表に基づくと、年内の店頭やネット販売への登場が予想される。

日本法人の発表ではBiCS8 QLCの2 Tbit採用が強調された。容量ごとの仕様差も確認できる。1 TBモデルの書き込みは8.900 MB/s、2 TBと4 TBは9.600 MB/sと記載されている。ランダム読み取りは1 TBで1.300.000 IOPS、2 TBで1.600.000 IOPSとなる。

用語の注釈

QLC
SSDに採用されるNANDフラッシュメモリの一種で、1セルあたり4ビットのデータを記録する方式である。(参考:SSDの選び方:SLC、MLC、TLC、QLC、PLCの違いを解説)
TBW
SSDに書き込める合計容量の目安であり、寿命を見積もるための指標となる。(参考:TBW(テラバイト書き込み)の概要|SSDのTBWを確認する方法)
IOPS
1秒間に実行できる入出力操作の回数。SSDのランダム読み書き処理能力を示す指標である。(参考:IOPS(I/O毎秒)とは - IT用語辞典 e-Words)

出典