RTX 5090用12V-2x6コネクタ溶融対策の改造基板が量産化へ
25秒でわかる内容解説
RedditユーザーDallasGraveがRTX 5090の12V-2x6電源ヘッダーに4つの8ピンPCIeコネクタを搭載する改造基板を開発した。6本の配線から12本へ電流を分散させる設計で、600W負荷時の配線温度を約20°C低下させる。自作PCユーザーのGPU電源ケーブル溶融トラブルに対応する実用的な解決策として注目される。ほぼ全モデル版の量産化が進行中である。
円換算は1ドル=158.02円(2026年10月16日、欧州中央銀行の参考レート)による概算で、日本での販売価格とは異なる。
12V-2x6ヘッダーに4つの8ピンコネクタを直付けする改造基板
名称は「Quad 2x8 Header Conversion」である。12V-2x6(GPU電源供給用の16ピン規格)ヘッダーの接点を直接叩くように設計されている。既存の16ピンコネクタと併用するか、省略して4つの8ピンコネクタのみで駆動できる。電流を12本の配線で分散させる構造を採用している。
600W動作時、1本あたりの電流は約4.1〜4.4Aに半減する。配線温度は純正コネクタ比で約20°C低下した。最大800Wの負荷テストでは基板温度が約45°Cに収まっている。sense pins(電力負荷を検知する感応ピン)は600W設定で固定されている。
純正ヘッダーは内部で6本の12V配線を使用している。改造基板はこれを4つのコネクタに分割し、配線本数を12本に増加させた。基板の熱容量を活かした冷却設計も特徴だ。800W負荷時でもPCB表面温度が約45°Cに留まっている。自作PCユーザーがカスタム水冷やファン制御を行う際の基準値になる。12Vヘッダーの接点を利用し、12本の配線で電力を分散させる。
市販対策ケーブルの焼損報告が続く中での直接改造アプローチ
12V-2x6コネクタの溶融報告が相次ぐ中、市販の対策ケーブルも必ずしも安全とは限らない。MSIの黄色先端コネクタは焼損マークを確認された。ASUSのROG Equalizerケーブルは約50ドル(約7,900円)で販売され、溶融防止を目的としているが失敗例が報告されている。ASRockのTempGuardも1万5000ドル(約237万円)相当のRTX PRO 6000シリーズ搭載機で溶融を阻止できなかった。
このため、純正ヘッダーを直接改造するアプローチが模索されていた。DallasGraveは既存の8ピンPCIeコネクタの信頼性を活かした設計を採用した。配線径と接続部面積を広げることで接触抵抗を低減している。自作PCユーザーは既存の8ピン電源ケーブルを流用できる利点がある。純正16ピンケーブルを維持しながら並列接続することも可能だ。
溶融トラブルはレビューアーのRTX 5090やDLSS 5テスト中に頻発した。改造基板はこれらの市販品の問題点を直接解決する。6本の配線から12本へ電流を分散させる設計により、発熱源をカード表面に分散配置できる。改造派はRTX 5090を8ピンコネクタのみで駆動させる実験も実施している。
24時間連続負荷テスト撮影中とほぼ全カード版の量産化
開発者は現在、設置手順と実測電流データ、24時間連続負荷テストの動画撮影を進めている。sense pinsは600W設定で固定されているが、shunt-modded(電流値を偽装して高負荷動作させるよう調整した)カードでの800Wテストも完了した。カスタムバックプレートも製作中で、工場出荷時のような統一された外観を目指す。
Founders Editionを含むほぼ全カード版の量産化が進んでいる。 写真では改造基板がGPUの電源ヘッダー部に直接実装されている。4つの8ピンコネクタが整列し、既存の16ピンソケットと並行して配置されている。配線の取り回しが良く、ケース内の風通しを妨げない構造だ。
自作PCユーザーは既存の8ピン電源ケーブルを流用できる利点がある。レッドネットでは実測電流データを含む動画の撮影が進められている。開発者によると、純正コネクタ比で配線あたりの電流が「ほぼ完璧に半減」している。600W時の実測値は1本あたり約4.1〜4.4Aだった。
カスタムバックプレート完成と16ピンコネクタ併用の選択肢
カスタムバックプレートの完成次第、改造基板の完成度が高まる見込みである。24時間連続負荷テストの結果が公開されれば、長期安定動作が実証される。16ピンコネクタの併用可否はユーザーのケーブル環境に応じて選択できる。量産版の供給開始時期は資料に明記されていないが、10月16日〜17日にかけて開発状況が更新されている。
自作PCユーザーはRTX 5090搭載時の電源ケーブル選択基準を見直すきっかけになる。 下の画像は4つの8ピンコネクタに分割された電力の分配状態を示している。各コネクタが均等に負荷を分担している様子が確認できる。配線あたりの電流が約半分になるため、発熱が抑制される。
自作PCユーザーは純正ケーブルと並列接続できるため、電源供給の冗長性が高まる。Founders Edition向けの版も同時に量産化されている。カスタムバックプレートは工事中であり、より工場出荷時のような外観に仕上げる予定だ。2026年10月17日現在、DallasGraveによる開発進捗がRedditで共有されている。