AMD Radeon向けMOD「DLSS-NR on AMD」がDLSS 4.5とフレーム生成に対応
30秒でわかる内容解説
Daniel Blanco氏が開発するAMD Radeon向けMOD「DLSS-NR on AMD」が、10月17日に公開されたAlpha 0.8.0でほぼ全てのDLSS機能を搭載した。NVIDIA製グラフィックボードにしかないとされてきた超解像やフレーム生成が、AMD製カードでも動作するようになった。自作PCユーザーは既存のNVIDIA用DLLを流用するだけで、RDNA 3以降のカードで高フレームレートを享受できる。Windows 11とDirectX 12ゲームに限定されるため、導入条件を確認してから組立計画を立てるとよい。
DLSS 4.5と最大4倍フレーム生成をRDNA 3以降で実行可能に
Alpha 0.8.0の公開により、DLSSスタックのほぼ全機能がAMD GPUで動作するようになった。Super ResolutionのMおよびLモデル、Ray ReconstructionのFモデル、そして最大4倍のマルチフレーム生成がサポートされた。開発者は独自開発のHIPカーネル(AMD GPU向けの計算ライブラリ)を用いてDLSSランタイムをゼロから書き直し、翻訳レイヤー方式よりも効率的な実装を目指している。
RDNA 4およびRDNA 3シリーズはフル機能対応となり、RDNA 2はNeural Rendering(ニューラルネットワークを用いた画像処理)に限定した実験段階である。ユーザーはインストール時にNVIDIA製のDLLファイルを別途用意する必要がある。FSR 4.1.1(AMD製超解像技術)も同梱されたため、ドライバー依存から独立した。
新しい管理ツールNeuralHubがゲームの検出とインストールを自動処理する。 下の画像はDLSS 5 Neural Renderingの実装例を示している。
9月以降の急成長とRX 9070 XTでのパフォーマンス目標
このMODは9月にRDNAカードでDLSS 5 Neural Renderingを実装したことを皮切りに、わずか1日で74%ものパフォーマンス向上を記録した。開発者のDaniel Blanco氏によると、RX 9070 XTにおける1080pのDLSS 5 Neural Renderingは90〜100FPSを記録している。RTX 5070 Tiに匹敵する性能を最終目標としている。
Ray Reconstruction(光線追跡の画像補正技術)の実績はゲーム環境によって大きく分かれる。あるユーザーはCyberpunk 2077の1440pパストレーシングで性能低下ゼロを報告したが、別ユーザーは最大25%の低下を確認した。
引用では「The new Alpha 0.8.0 release, published on October 17, now brings almost the whole DLSS stack to AMD GPUs.」が紹介されている。
単一プレイ推奨とDX12環境の制約
現在のMODはWindows 11とDirectX 12の組み合わせに限定されている。DirectX 12ではないゲームやWindows 10では動作しない。アンチチートソフトを搭載したマルチプレイタイトルではMODがブロックされるため、開発者はシングルプレイ専用として推奨している。
これにより、eスポーツタイトルやオンラインマルチプレイではまだ導入が難しい。RDNA 2ユーザーはNeural Renderingのみが利用可能で、それ以外の機能は実験段階である。フル機能を使うにはRDNA 3以上のGPUが必須となる。
表は各GPU世代の対応機能をまとめている。管理ツールNeuralHubはゲームごとのDLL配置を自動処理するため、手動での設定が不要となった。
| GPU世代 | 対応機能 |
|---|---|
| RDNA 4 | フル機能対応 |
| RDNA 3 | フル機能対応 |
| RDNA 2 | Neural Rendering(実験段階) |
RDNA 2の機能拡張とフレーム生成の安定化
RDNA 2シリーズは現在Neural Renderingのみに対応しているが、今後は他のDLSS機能も順次追加される予定だ。開発者はフレーム生成の安定化と、アンチチートソフトとの互換性向上に取り組んでいる。マルチプレイ環境でも動作するようDLLのフック方法を調整中とみられる。
RDNA 2のNeural Rendering速度が、90〜100FPSを記録するRX 9070 XTのRDNA 4世代に追いつくかどうかが次の焦点となる。10月19日に記事が公開され、MODのバージョンアップは継続している。Alpha 0.8.0の公開は10月17日であり、まだ公開から3日しか経過していない。
正式版への道筋は明確だが、ゲーム環境によるパフォーマンス差の解消が課題である。10月17日にAlpha 0.8.0が公開され、10月19日にTechPowerUpが記事を投稿した。